資料集め
前回の「ブックストア・ウォーズ」を書いた時は、それなりに資料を集めました。やっぱり知らない業界のことを書くのであれば、ちゃんと研究しなければ、と思います。
しかし、今回はまた編集者の話なので、資料本は一切読んでいない。仕事の内容はまあ、わかるし、それぞれの編集部でローカルルールがあることも知っているので、小説の背景に書くくらいはなんとか描写できる。
むしろ今回は風俗的なことを調べました。たとえば、お洒落な男の着る服って、どんなだろう、とか。青山近辺で夜遊びするとしたら、どんなところがいいだろう、といったこと。息子が持っていた「ファインボーイ」のような雑誌も参考にしましたが、この程度であれば、ネットが役に立ちますね。何か音楽を演奏しているようなレストランはないかな、と思ってグルメ情報を検索すると、いくつか出てくる。「ブラジル料理で、サンバの生演奏をしているお店」というのを見つけて、その情報を読んでみる。1軒だけでなく、同じような店を3,4軒チェックし、その写真と文章の説明を読んで、小説に出てくる店はきっとこんなだろうと想像を膨らませる。
小説のキーになるような場所であれば、自分がよく知っている店を選ぶか、足を運んで確認しますが、1シーンくらいしか出てこない場所であれば、それで十分書けちゃうんですね。具体的なメニューの名前をちらっと出せば、それで臨場感も出るし。
これがネット出現以前は、たいへんだっただろうな。こんなことひとつ調べるにも、本屋に行ってグルメ雑誌を探さなければならないし、そういう本はたいていは地域別になっているから、生演奏の聞ける店ということでは検索はしにくいし。
なにより、ちょっとしたシーンを書くために、パソコンの前を離れて本屋に探しに行くという作業が苦痛だろうと思う。だったら、もうちょっと手の内の店にしてしまえ、ってことになるだろうな。
いやはや便利な時代になりました。もちろん、パソコンで調べられることには限界があるし、全面的に頼るつもりもないけれど、この程度の風俗的なことだったら、むしろ雑誌よりも便利だ、と今回は痛感した次第。
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