ベネッセから「bizmam」という雑誌が出ているのをご存知だろうか。
bizmamというのは、ビジネスとママを組み合わせた造語。つまり、ワーキングマザーを読者対象とした雑誌だ。私が書いた小説「辞めない理由」で、主人公の和美が創ったのは、きっとこんな雑誌だったに違いない。
bizmamの創刊は私の小説が出る少し前だったが、この雑誌を見たから私が小説を書いたわけではない(創刊された時には、すでに小説の第2稿が出来上がっていた)。しかし、私自身が「日本にワーキングマザーのための雑誌があればいいのに」と思っていたのと同じことを、同じくらいの時期に考えていた人がいたのだろう、と思う。だから、現実にこういう雑誌があることを嬉しく思うし、頑張ってほしいと思っていた。
最初は不定期刊行だったbizmamが、この秋から季刊としてスタートすることになった。その号で私の小説の紹介をしてくださった縁で、先週行われた創刊記念パーティにご招待され、ご挨拶をさせていただいた。
いろいろな方々とお会いできて楽しかったが、パーティに集まったワーキングマザーたちが、若くて綺麗なことがとても印象的だった。ワーキングマザーといえば、髪振り乱して忙しく働いているというイメージが強い(私自身はそうだったのだが)、最近は変ってきているのだなあ、と感嘆した。ファザー連れ(もちろん子どもも)も多く、若い層ほど夫婦で積極的に育児に参加しているのだろう、ということも実感した。
編集長はじめスタッフにもワーキングマザーが多く、自分たちの読みたい雑誌を自分たちで作るという気概にあふれていて頼もしかった。和美の編集部もきっとこんな風だったのではないだろうか。
スタッフの方に話を聞くと、雑誌の編集中に、小説と同じような事態が起こったり、同じようなことが問題になったりしたそうで、リアルに「辞めない理由」の(後半の)日常を送っているらしい。雑誌の現場から離れた身としては、それが少し羨ましくもあるが、作家としては、小説がそれだけリアルに描けていたのだ、と嬉しく思う。
そんなわけで、これからもこの雑誌がどのように成長していくか、非常に楽しみである。小説にも書いたが、こうした雑誌がワーキングマザーの実情を世間に認知させることになるし、ワーキングマザー同士が結びつくきっかけになると思う。今は雑誌にとってとても厳しい時代だが、志のある雑誌でもあるし、息長く頑張ってほしいと思う。
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